牧志公設市場の概要
今回は、超~久々の「I LOVEおきなわ」特集企画です。
皆さん 必ず一度は訪れた事があるであろう那覇 国際通りを代表する人気観光スポットでもある「牧志公設市場」がテーマです。
噂は聞いていましたが とうとう 来る時が来た、さみしい事ですが 来る 2019年6月16日迄で 現在の姿の"牧志公設市場"は無くなります。
正確には一旦閉鎖⇒仮施設へ移転⇒現在の公設市場取壊し⇒建て替え...というスケジュールになるのですが、とても日本とは思えない あの異国情緒たっぷりの雰囲気とは もうすぐお別れとなるんです。
6月上旬まで那覇に行かれる方は、是非とも再訪し目に焼き付けておきましょう。
今回 場所やアクセスについては あまりにも有名処ですので省略させて頂きます。
ゆいレール利用で行かれるのであれば「美栄橋」か「牧志」辺りかな。いろいろ国際通りで楽しみながらであれば「県庁前」からも良いでしょう。
牧志公設市場の歴史
戦後の焼け野原で焦土化の状態から 驚異の復興でいち早く立ち直った”奇跡の1マイル”と呼ばれた現在の国際通り。その中心として発展と同時に那覇の食文化を支えてきたと言っても過言ではないのが 牧志公設市場だと思います。
1951年~約70年の歴史があり 現在の場所では 1972年~営業開始ですので 既に50年の歳月が流れていますので老朽化問題も致し方ない事でもあります。
あまり観光客には知られていないのですが なぜ「第一」と付くかと申しますと かつて(1969~2001)は「第二牧志公設市場」も存在しました。※詳細は後述します。
また「魚介類・食肉類」の”第一牧志公設市場”のイメージが あまりにも強いのですが じつは近所に「雑貨部」「衣料部」も存在します。
取り壊される前に記録を残す奨め
この記事のタイトルからして「建て替わる間 仮設地で営業するだけなのに大袈裟じゃない?」ってお感じの方もいらっしゃるでしょう。でも 大抵この手の建替えは想像以上に街が激変します。
同じ沖縄エリアだけでも 随分 似た状況で悲しい変化を目の当たりにしてきました。
例えば・・・「沖縄らしさ」が色濃く感じれた農連市場
まさに「 ここは日本か!」って程 良い意味で「古き良き那覇」が肌で感じ取れる場所でしたので大好きでした。
那覇市樋川にあり、戦後の闇市から県民の台所として「相対売り」で明方~早朝大賑わいだったあの場所。那覇泊の時は足しげく通って「島らっきょ」買ったもんです。
「涙そうそう」の映画舞台やロケ地でも有名でしたね。近所には観光客価格ではない「旨いそば屋」もありました。
こちらは1953~に始まり、60年の歳月を経て「2017年10月」に惜しまれつつ閉鎖で幕を閉じました。
正確には今回と同じ「新設・建替え・移転」だったのですが、現実はと言いますと…
公設市場へ向かう市場中央通りから 更に新天地市場本通りを抜け、太平通りを抜けると新たに生まれ変わった「のうれんプラザ」があります。
行ってみて感じた第一印象は「ここまで沖縄らしさが失われるものなのか…」
SHOP、テナントも どこにでもある商業複合施設ですし 価格も観光客を見据えての設定になっていますので かつての印象は見る影もありませんでした。
一応「建前」程度に 「農連市場」と名のついた生産者直売コーナーもなるのですが…これなら「わしたショップ」等のアンテナショップの方がまだましです。
正直な感想...「もう…来る事ないかもな~」でした。
他にも 似た事例として 石垣のあやぱにモール(現:ユーグレナモール)や公設市場でも同様の「・・・らしさ」が失われた様な気がします。
最後かも…な、公設市場散策
今のところ6月までに再び訪沖の予定はありませんので 今回が見納めになりそうです。これまで このエリアを数えきれない位 撮影してきましたが 今回改めて見比べると お店や看板等 結構変わってきているんですよね。
ドでかいスーツケースを団体で転がし この狭いアーケードに突入してくる中国人は年々増えてきている様に感じます。
アーケードっていっても、この辺りは至る所で「ビタビタ」と雨漏りするのです😅
今日は色んな角度から突入してみましょう。
入口を潜ると、一瞬で異空間の世界へ。。。
平日の昼下がりってのもありますが、かつてに比べると来客数も少なく感じます。
足繁く通う地元のお客さんも沢山います。
この辺の食材は購入し2Fで調理してもらえます。観光客価格ですが…
大陸からの観光客をロックオンしていますね。
すでにブルーシートで覆って休業の店舗も多々見られました。
これぞ・・・南国の鮮魚コーナー!
沖縄では「沖縄では豚は鳴き声以外はすべて食べる」って名言があります。
こんなの見たら初めての方はビックリするでしょうが 何も観光客目当ての飾り等ではなく沖縄=豚料理はとても奥深く またポピュラーな食べ物でもあるんです。
てびち(豚足)ソーキ(あばら.スペアリブ)三枚肉(バラ肉)はとっても一般的で どなたでも特に抵抗もなく観光客も普通に食べているでしょうが…
中身(腸.胃,ホルモン)ミミガー(豚の耳)チラガー(豚顔の皮)心臓・腎臓(サラダ.刺身)アンダカシー(豚骨スープ)チーイリチー(血で炒める)…等々
本土の人間では考えられない料理もありますし 「豚の鳴き声以外は…」は 正論だったりするのです。驚きですよね。
※マナーとして、もし撮影したい時はい店の方に一言断りましょう。
この雰囲気を残しつつ 老朽化での建替えのみが出来れば良いのですが…
2階は全く違った雰囲気です
エスカレーター脇のこのダルマがド迫力です。
中には日本人もいるのですが 大半は台湾・中国・韓国からの観光客に大人気です。
来日観光客の皆さん、一階で見つけた美味そうな食材を調理してもらうも良し…
おすすめの沖縄料理を一度に堪能するもよし。沢山お金を使ってってください😋
そして、この飲食コーナーを背にした場所に…お目当てが。
”歩”サーターアンダギー
もう 何十年通っているでしょう。。。
「ほらっ、揚げたてよ!今食べて行きなさい😊」ってオマケくれます。
昔は「超行列の人気店」で、AM10時過ぎには”売り切れ”ましたので 恩納や読谷・名護のホテルがメインであっても、ココで買う為に到着日か最終日を那覇泊にしていたもんです。
ホテルの朝食の前に…行列に並びに行っていました。左画像は15年位前でしょうか…この就学前の小娘も もう女子大生です。加齢が増す筈です😆
慶良間、離島等 どうしても日程的に那覇に寄れない時は、宿泊しているホテル宛に代引きで発送してもらったりまでしてました。美味しいんです。。。これが😋
売りきれ時や 夜しか国際通りに寄れなかった時等,近所の有名人気店「松原屋製菓のサーターアンダギー」でお土産を凌いだ時もありましたが…やはり”歩”が我が家では人気一番です。
今回もガッチリ確保♪ おばちゃんの話だと仮説店舗へ移り 引き続き営業するそうです。ハナサクの様なファンもいますので まだまだ元気で商売を長く続けて欲しいものです。
中には高齢や後継ぎの関係で この移設を機会にお店を畳まれる方もいるそうです。
掲示板や告知コーナー 他いろいろ
台風銀座沖縄ならではの「台風対策マニュアル」
池宮城商店の”おばぁ”も元気。こちらの島らっきょは なかなか旨い。
匂いがキツいので たったの「ひとつだけ」買っても ”歩”のおばちゃん同様...やはり”おまけ”でくれる「ありが糖」😆
仮施設「にぎわい広場」現状を偵察
せっかくですので牧志公設市場の仮設場所でもある「にぎわい広場」も行ってみたいと思います。歩いて2~3分の距離です。
にぎわい広場とは?=第二牧志公設市場の跡地
1969年 第二牧志公設市場を開設。そもそもは公設市場の移転案でオープンしたのだが移転作業は思う様にいかず 第一牧志公設市場は そのまま存続。
第二牧志公設市場は1969~2001年で閉鎖されるのですが,その第二牧志公設市場の跡地は更地にされた後、「那覇市中心商店街にぎわい広場」として整備されるのです。
こちらは 第二牧志公設市場閉鎖後 跡地に「にぎわい広場」になった姿を 数年前に撮影したものです。
結局、この場所が またもや今後の「仮設場所」となるんですね。
では、裏路地経由で向かってみます。
公設市場の外周の裏路地も 味があって好きでした。このそば屋もお世話になりました。
今では、なんだか寂しさ漂いますね~。
朽ち果てた ”ダイハツ ミゼット” 昭和を働き抜いてきたことでしょう。
この雰囲気...大好きです。
牧志公設市場の仮設工事現場
こちらが正面入り口側ですかね。
外周を散策してみます。
いまや”破竹の快進撃”で全国急展開中の「やっぱりステーキ 公設市場近店」
ハナサクも何度もお世話になっています元祖1000円ぽっきりステーキ店!千円ビジネスを侮るなかれ 今や200億円企業へと急成長中で 気が付けば”札幌すすきの”から”東北エリア”、"九州エリア"まで全国どこでもあります。
※でも那覇の直営店舗で食べた方がグラム数がちょっと多いです^^
こちらの店舗は 仮施設移転を機に一気に集客が増しそうな感じしますね。
かつての「にぎわい広場」の面影は…なくなってます。
店舗裏側に廻ってきました。
想像より工事は進んでいて 7月の仮店舗営業開始には間に合いそうですね。
まとめ
仮設店舗での移設期間は約3年を見込まれている様です。
今回は自分 (本土観光客) 目線で好き勝手に「古き良き...」や「沖縄らしさ」等の言葉を無責任に使っています事は自覚しています。
実際の問題として建物の老朽化は深刻ですし 公設市場で長年働いてきた人達にとって 最高に良い「時代の変化」で移行をする事が出来れば それが一番だと思います。
気になる点としましては、公設市場の移設に伴う「平和通り」「市場本通り」「むつみ橋通り」から、観光客の人の流れが どう変化して行くのか が懸念事項です
観光客の流れ次第では、その周りで商売されている店舗も大きく影響してきますし。
それともう一点は、各通りから 仮設新店舗までは現時点でアーケードが伸びていない事です。この辺は組合等で協議されている事とは思いますが、もしこのままアーケードが繋がっていなければ 雨の日の集客力は著しく落ちるのでは?と心配になります。
ともあれ牧志公設市場の閉鎖と再開発によって、ここ数年の間に この辺り一帯は大きく激変するのは間違いないと思います。
現在は訪日観光客をはじめ 多くの観光客が目玉スポットとして定着しているけれど、「のうれんプラザ」の移行過程や「寂しい現状」を見ていると どうしても心配になってしまいます。
もし6月16日までに那覇に行かれる予定のある方、是非とも 70年の歴史をしっかり目に焼き付けて、記憶に刻んでおきましょう!
また お気に入りのお店を見つけて 訪沖の度に通うのも楽しいものです。
気になった方は、是非!
では、また。。。
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